眼底検査の方法・検査費用

眼底検査Q&Aでは、眼科・健康診断で行われる眼底検査の検査方法、眼底検査にかかる費用・料金、糖尿病・動脈硬化・高血圧の可能性についてQ&A方式で初心者向きに解説。

◆白内障の手術費用を高額医療費として申請できるケース

◆白内障の手術費用

 高額医療費の還付制度はおそらく誰もがご存知の制度ですね。

 しかし、実際にどのような条件の時に還付が受けられるのか?また手術費用がどの程度かかると還付の対象となるのか?について正しく把握している方も少ないのではないでしょうか?

 ここでは白内障の手術費用を事例として高額医療費制度によってどの程度の金額が還付されるのか?についてチェックして行きましょう。

◆年齢・保険の負担割合によって還付条件が異なる

 白内障は老化に伴って発症確立が少しずつ上昇する目の代表的な病気です。

 高額医療費制度は月々の負担額が一定金額を超えてきた場合に還付の対象となる制度です。

 しかし、高額医療費制度は年齢と保険料の負担割合によって還付されるベースとなる金額のラインが変更します。

 白内障は特に高齢者に多く発症する目の病気ですから、この年齢による違い、社会保険の負担割合による違いはしっかりと把握しておきたい部分です。

※Point!年齢・保険の負担割合によって還付条件が異なる

◆高額医療費制度の年齢別還付対象範囲一覧表

 では実際に高額医療費制度の還付の対象となる手術費用・医療費用の範囲を年齢別で確認していきましょう。

 まず覚えておくべき点は、この還付の対象となる条件は1月内に発生した医療費であることが条件となっている点です。

 月を跨いで2回の手術が行なわれた場合は還付金額が当然低くなってくるケースも想定されます。

 では以下の表をまずチェックしてみましょう。

高額医療費制度の年齢別還付対象範囲一覧表
年齢と負担割合還付対象範囲
69歳以下(3割負担)80,100円以上の部分
70歳以上(3割負担)44,400円以上の部分
70歳以上(1割負担)12,000円以上の部分

 上記表を見ながら次に例題を見ていきましょう。何となくイメージできればOKです。

◆年齢が69歳未満で3割負担のケース

◆片目15万円の手術をした場合

 年齢が69歳未満の方が白内障の手術を行い、仮に手術費用の総額が片方の目につき15万円かかる手術を行なった場合。

 この場合、あなたが自己負担する金額は15万円の3割となりますから45,000円となります。

 高額医療費制度の年齢別還付対象範囲一覧表を見ても解るとおり、この場合は80,100円以上の部分がないので還付の対象とはなりません。

 しかし、同月内にもしもう片方の目の手術を行なった場合は、あなたがその月内で医療費として自己負担した金額は90,000円となります。(ここでは他の医療費は考慮していません)

 この場合は、90,000円−80,100円=9,900円が高額医療費として還付の対象となります。

 もし、この手術がそれぞれ月を跨いで行なわれた場合は、どちらも対象範囲から外れる為、高額医療費としての還付対象からは両方とも外れることになります。

 せっかくの制度ですから更に高額の手術が行なわれるようなケースでは、月初と月末に手術を行い高額医療費の還付対象とするなどのプランニングも重要です。

 もちろん医師と相談の上、日程的に問題ないと判断されるケースに限ります。

※Point!高額な手術が複数回にわたって行なわれる場合は月内でのスケジュール調整も検討する

◆年齢が70歳未満で1割負担のケース

◆片目15万円の手術をした場合

 年齢が69歳未満のケースと同様に次は70歳以上で1割負担のケースを見ていきましょう。

 手術費用は先ほどと同額です。

 このケースではあなたが負担する手術費用の自己負担金額は15万円の1割負担ですから15,000円となりますね。

 ここでもう一度、高額医療費制度の年齢別還付対象範囲一覧表を見てみると、12,000円以上の部分に該当しますので、片方の目の手術だけでも3,000円が高額医療費の対象範囲となることがわかります。

 もし仮に4月の終わりに片方の目の手術を行い5月の月半ばにもう片方の目の手術をしたとすると、それぞれの月で3,000円の高額医療費の還付が受けられることになります。

 また4月の月初と4月の月末など同月内に片方ずつ目の手術を行なった場合は、自己負担金額が30,000円となり12,000円以上となる18,000円分の還付を受けることができます。

 全く同じ手術を受けたにも関わらず、時期だけの違いで6,000円と18,000円。実に3倍もの金額の差が生まれるということになります。

 今回はわかりやすいようにまとめてみましたが、実際は他にも医療費が発生していたり、所得金額によって条件が異なるケースもありますので、より詳しい条件に関してはお住まいの管轄エリアの市役所に確認してみましょう。

※Point!同じ手術でも時期が異なるだけで高額医療費制度の還付が大きく異なる

◆IOL使用の高度先進医療を選択した場合の自己負担金額

 白内障の手術を行なう際に現在基本とされている全額保険適用の手術は眼内レンズに単焦点レンズを使用する手術です。

 単焦点レンズの効果は非常に高く優秀ではありますが、遠方を良く見えるようにレンズの度数を調整した場合は、近くが見えづらいなどの問題を抱えております。

 この遠距離間の問題をある程度克服できる先進医療としてIOL(多焦点眼内レンズ)を使用する手術を行なという選択肢もあります。

 ここでは高度先進医療を選択した場合の医療費についてチェックしていきましょう。

◆医療費の自己負担部分が大きな負担となる

 白内障における遠近両用の眼内レンズは現在大きな注目を集めている先進医療です。

 眼内レンズにIOL(多焦点眼内レンズ)を使用し、中心部で遠方を認識し、中心部の周囲部分で近距離を認識できることがIOL先進医療の最大の特徴でもあります。

 しかし、先進医療を選択する場合は医療費の自己負担部分が大きな負担となる事も覚えておく必要があります。

◆白内障の先進医療費(IOLを用いた水晶体再建術のデータ)

 白内障の先進医療について一度ここでチェックしておきましょう。

 医療費は原則、問診や診察時に発生する費用負担に関しては従来どおりの保険適用後の自己負担金額である点は変わりありません。

 しかし、手術などを行なう際の技術的な施術における費用に関しては、全額が自己負担となってきます。

 この自己負担金額が大きくなる点が先進医療に踏み込めないひとつの要因であることは間違いありません。

 厚生労働省の中央社会保険医療協議会では、白内障手術における多焦点眼内レンズ(IOL)を用いた水晶体再建術を実際に行なった際の技術料の平均額が公開されております。

白内障の先進医療費:IOLを用いた水晶体再建術のデータ
厚生労働省:平成21年6月30日発表のデータより
技術料の平均金額504,859円
平均入院日数0.7日
年間手術実施件数696件

 上記表を見ても解るとおり、技術料の平均金額にあたる部分は全て患者側が自己負担する金額となりやはり高額です。

※Point!白内障の手術で先進医療を選択する場合の自己負担金額は約50万円程度

 尚、この金額には通常の診察費用などは含まれて下りませんので更に別途医療費が発生します。

◆厚生労働省の承認を受けている医療機関

 白内障の手術で先進医療を受ける場合は、手術を受ける病院が厚生労働省の承認を受けている医療機関でなければ、診察など保険適用が受けられる範囲の医療費分も全て自己負担となるので注意が必要です。

 もし承認されていない医療機関で先進医療を受ける場合は、手術全体の総額がどの程度の金額になるのか事前にしっかりと確認しておきましょう。

◆先進医療特約の項目を確認

 もしこれから白内障の手術を行なう予定で多焦点眼内レンズを検討している場合は、一度現在加入している保険内容を確認してみることをお勧めします。

 生命保険や医療保険の項目には先進医療特約と記載されている項目があるはずです。

 先進医療特約の対象となる疾患は保険会社によって異なり、おそらく最も多いのが「がん」の先進医療費をプラスしているケースです。

 多くの保険では白内障の水晶体再建術の先進医療費も先進医療特約に含まれているので念のため再度ご自身の保険会社に確認の上、手術に挑むのが基本です。

※Point!任意保険の先進医療特約を確認しておくこと

◆白内障とアトピー性皮膚炎は併発しやすい傾向をもつ

 白内障と言えば高齢者に多く発症する目の病気。そんなイメージが何となくあるかもしれません。

 しかし、近年20代前半程度から白内障を発症する成人も多く確認されるようになってきました。

 この若い世代に発症する白内障のひとつの傾向として、アトピー性皮膚炎との関連性が注目されております。

 ここではアトピー性皮膚炎と白内障の関連性について見ていきましょう。

◆アトピーと白内障の関連性

 アトピー性皮膚炎は何らかの原因によって皮膚組織に炎症やかゆみをもたらす現代では発症患者数が急増しているアレルギー性疾患の一種です。

 一昔前まではまだ皮膚の弱い赤ちゃんや乳幼児の病気と言うイメージもありましたが、現在では思春期の子供から成人、そして中高年層にまで患者数は全ての年代で増加していることが確認されております。

 このアトピー性皮膚炎と白内障の関連性に関してはまだ全てが解明されている訳ではありませんが、アトピー患者は白内障を併発する可能性が統計的に高いことはわかってきております。

◆ステロイド剤の影響

 アトピーが要因と思われる白内障はアトピー性白内障などとも呼ばれます。

 何故アトピー性皮膚炎を持っている人が白内障を発症しやすいのかについては明確な答えは解明されておりませんが、現在はアトピーの薬に広く使用されているステロイド剤の影響が関与しているという説が最も有力です。

 ステロイドは皮膚の炎症を強力に抑制する働きをもつ有能な成分ではありますが、その使用量は細心の注意が必要です。

 長期間、何年間にも渡ってステロイドを継続使用している場合は、特に白内障を併発しやすい事も徐々に確認され始めてきております。

※Point!ステロイド剤の使用は白内障の発症要因ともなり得る

◆アトピー患者は網膜に裂孔を生じやすい

 アトピー性皮膚炎の患者は、ほぼ半数の割合で網膜が弱い、もしくは網膜に裂孔が生じているという報告もあります。

 何故、アトピー患者の目に異常が生じているのかはやはり解明されておりませんが、アトピーが網膜に影響を及ぼすように、白内障の発症にも何らかの形で関与していると推測する事は可能です。

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